子どもの歯ぎしり
子どもの歯ぎしりについて
歯ぎしりというのは、「ギリギリギリ…」とかなり強い力がかかりますので、「歯に悪影響はないのだろうか?」「歯が割れてしまわないだろうか?」と保護者の方も心配されることが多いようです。
歯ぎしりは一般的にあまり良くないものとして知られていますが、子どもの場合は通常それほど心配するようなものでないことがほとんどです。子どもの歯ぎしりの原因や対処法などについてご紹介していきます。
子どもの歯ぎしりの原因
子どもの歯ぎしりの原因には、次のようなことが関係していると言われています。
あごの位置を決めるため
子どもは、歯が生えてくる際に、歯ぎしりをすることであごの位置を決めていると言われています。実際、赤ちゃんの時に上下の歯が生える時から歯ぎしりは始まっていると言われており、あごの位置を決定するのに必要な行動だという見方があります。
永久歯のスペースを作るため
乳歯が全て生えそろい、幼児期や学童期に現れる歯ぎしりは、永久歯が生えてくる際にスペースを作る目的だと言われています。
心理的ストレス
大人と同様、子どももストレスによって歯ぎしりをすることがあると言われており、ストレスが増えると歯ぎしりも多くなるとも言われています。
お子さんの歯ぎしり、こんな時はご相談ください
歯ぎしりによって歯はすり減りますが、あまりにもすり減っているようで心配、というようなことがあれば、念のために一度ご相談ください。
また、永久歯に全て生え変わるころ、すなわち中学生を過ぎても激しい歯ぎしりをしょっちゅうしているようであれば、永久歯に破壊的なダメージを与えたり、顎関節症の原因となったり可能性があるため、そのような場合には歯や顎へのダメージを軽減するために、夜間のマウスピースの装着をおすすめすることもあります。マウスピースは保険でお作りできます。
お子さんの過剰な歯ぎしりへの対処法
ストレスや日中の動作などにより過剰な歯ぎしりが起こることがあります。そのような歯ぎしりをなるべく軽減させるためには、次のことを実践してみると良いかもしれません。
歯をくいしばる癖は早めにやめさせましょう
日中に上下の歯を食いしばる、カチカチと歯を合わせる、ギリギリとこすり合わせるというような癖がある場合、眠っている間に歯ぎしりをより引き起こしやすくなる、と言われています。また、上下の歯を無駄に合わせるのは、歯へダメージを与え、様々な不快症状を起こす原因にもなります。そのため、そのような癖がある場合にはそれが良くないことであると説明し、早めにやめさせるようにしましょう。
なるべくストレスを溜めさせないようにしてあげましょう
歯ぎしりはストレスを発散するのに必要な行動である、とも言われています。そのため、ある程度の歯ぎしりというのは、ストレス発散のためにむしろ行った方が良いとも言われています。ですが、あまりに過剰なストレスがかかっている場合、その歯ぎしりが強く起こりすぎてしまい、歯を傷めてしまう可能性もあります。そのため、普段からお子さんのメンタル面にも注意を払い、ストレスがたまりすぎていないか、ということをよく見てあげて、問題があればストレスをどうやったら解消してあげられるか、という心理面からのアプローチも大切です。